話す
「は」の箱_話す oto


今ここで、話すだけの知性

ファイヤアーベントは、カール・ポパーの元で学んだ科学哲学者。あらゆる虚名や権威や専門性やわかったふりに「異を唱える」ことを生涯の使命とした。アインシュタインもプラトンもノーベル賞受賞者も、攻撃の手を免れない。科学を宗教と同じ祭壇に「祭り上げ」、盲目の世界の片目として君臨する愚かさから救われるには、自由奔放に「話す」しかない、と彼は言う。話は流れ、枝道にそれ、また帰ってきては渦巻いたりするけれど、そのプロセス自体が、人間の知恵なのだと。「思い込み」でガチガチになったアタマへの連続攻撃は、思い当たる節だらけだからこそか、爽快な目醒めをもたらしてくれる。


【五感連想】

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