a piece of cake
バレンタイン・デーに買った3冊

baren
a piece of cake, piece of life… ということで、今日紀伊国屋梅田本店で
買った三冊のご紹介(所用があって最初はBOOK 1stへ行ったが、3冊の内
1冊しかなかった)。読前のお楽しみを、チョコっとお裾分け。

左から

『アサイラム・ピース』アンナ・カヴァン
『社会を変えるには』小熊英二
『なめらかな社会とその敵』鈴木健
右端は、13日(つまり昨日)内田樹氏がAmazonレビューをしたので
Amazonでは一気にベスト商品ランキング:本18位に入っている
(蛇足ですが、カー・ポパーというのはもちろんカール・ポパーの誤記です。
せんせってば、お茶目)。

内容は数式が多いので素人としてはよくわからないのだが、こんなにいい青年が
一所懸命専門分野を語っているんだから、きっといいものに違いない、という
レビュー。そんなぁ…。だがしかし、それを読むと不思議に買いたくなる。

それも「この青年の知力と馬力に対するリスペクト」が読者を打ってしまう
からなのだろう。つまりここでは公式がきちんと機能してる。おもしろい
(ちなみに鈴木健は1981年生まれ。Twitterの写真ではよくわからないが、
けっこうオトコマエのようだ。18日の「ソーシャルメディア東京2013」
初日オープニングで基調講演をされるそう。馬力と知力あるイケメン好きの
東京方面の人はチェックしてください)。

真ん中は、紀伊國屋じんぶん大賞の2位入選作。…というが、梅田本店では
「ほんのまくら」のコーナーと「じんぶん大賞」のコーナーだけ、まるで
イヤミのように人の気配がなかった。大阪人の特質を表してて、おかしい。

著者の小熊英二さんは、とある講座で初めてその名を知り、いっぺんに
ファンになったが、前著の『1968』があまりに分厚い2冊本だったため、
考察がつかめず、「1968とはなんだったのか」が(わたしにとっては)
散乱したままに終わっている。

そして、いちばん先に読むのは『アサイラム・ピース』(なんたって、
ピース・オブ・ケイクですから)。著者のアンナ・カヴァンは略歴を見ると、
いかにもヤヴァイ女性(1901年仏カンヌ生。幼い頃から不安定な精神状態
にあり、最初の結婚生活が破綻した頃からヘロインを常用する云々)である。

オモテの帯に「終わりはもうそこに」と大書してあるためか、紀伊国屋では
「ミステリー」のセクションに並んでいたが、本当にいいのか?
あのアナイス・ニンに「夜の世界を探索する作家」と評されているので、
これを夜のベッドで読むのは半分楽しみ、半分こわごわ。

では、読中のつれづれなども、またその内に。