情熱の本箱
自他を「分ける」デカルトと、自他が「繋がる」ベイトソンの思考のいずれを支持すべきか:情熱の本箱(296)

情熱的読書人間・榎戸 誠

女房から、かねがね、私の書評は長過ぎる、引用が多過ぎると非難されているので、今回は短く、引用なしの書評に挑戦することにした。

厚さ2.7㎝の哲学書『デカルトからベイトソンへ――世界の再魔術化』(モリス・バーマン著、柴田元幸訳、文芸春秋)で著者が言いたいことを乱暴にまとめると、●自他を「分ける」ことよりも、自他が「繋がる」ほうが人類のためになる、●「多様性」は「一様性」より好ましい、●「最大化」よりも「最適化」を目指すべきだ――の3点になるだろう。

「分ける」思考法に貢献した人物としてデカルト、ベーコン、ガリレオ、ニュートンを登場させ、一方の「繋がる」思考の体現者としてベイトソンを対置させている。

バーマンとベイトソンには誠に申し訳ないが、本音を言うと、私はデカルトに軍配を上げたいと考えている。

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