黒い馬が背後に迫るはらはら
追いかけられているのが明白で、追うものの正体がわからないとき、人はいちばんはらはらするのではないだろうか。これは、ホラーを書く直前のキングによる予知能力と政府権力のおはなし。FBIだかなんだかに追いかけ回されるのも怖いが、自分の能力がどこから来てどの程度のレベルに達し、どんな筋道をたどって消えていくのか五里霧中なのが、より怖い。学習困難症の子のエピソードもあり、人間に与えられた能力や脳の中の仕組みについて考えさせる糸口にもなっている。「胴元の総取り」の声は、アメリカ式「諸行無常」の響きなのかも。
【五感連想】
- 食べたくなるもの:ハンバーガー@イーストビレッジ@東池袋
- 聞きたくなる音楽:「Imagine」John Lennon
- 想起する風景:カウンティフェア
- 連想するモノやコト:ESP,PSI,ファシズム,ナチ,言論,国家
- つながる本:『AKIRA』大友克洋
- DVD:「デッド・ゾーン」デヴィッド・クローネンバーグ