幼きころ、曾祖母から語りきかされた、「よみのくに」、「あまのいわと」、「やまたのおろち」、「いなばのしろうさぎ」、これらの「お話」が「古事記」からだと知ったのは小学校に入ってからのこと。戸隠神社があったり、縄文古層からの土着観ただよう信州に育つなかで、自然とインストールされたのは八百万の神が騒々しくも血なまぐさい不可思議な世界観でした。もっともおおきいのは、物心つくまで密着していた曾祖母の語りによるところです。こうした幼な心に畏怖した神々の抗争、意外な出来事(米帝支配、中国、韓国との領土緩衝など)から、ふと、記憶に目をさますことがあります。また、子をなして振り返ると、こうした血なまぐささのただよう記憶が自分の子どもたちの体験にないのではないかということに気がつきます。核家族化による記憶の断絶というわかりやすい説明もありますが、この世界そしてこの命がつづくならば、そうして後世への伝承はあきらめることなく孫の代へ持ち越したい、そんなふうに思う秋日の終日でした。
記紀1300年にあたる2012年、加えて10月、神さまが出雲にいっているうちに「ふること」につながる本を集めて、ふたつの箱におさめてみました。さまざまな連想がはたらきつつも、所持本の限界があります。今後いろいろな方向に箱を分化させていければと思っております。コメント欄よりヒントをいただけますように。
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【原点・連想の本箱】
- 古事記 (ワイド版 岩波文庫)
- 日本書紀(上)全現代語訳 (講談社学術文庫)
- 日本書紀(下)全現代語訳 (講談社学術文庫)
- 出雲国風土記 (講談社学術文庫)
- 物部氏の正体 (新潮文庫)
- 安吾新日本風土記 (河出文庫)
- 超訳 古事記
- オーディブックCD 『超訳 古事記』 著者朗読版 CD2枚組み
- 現代語古事記: 決定版
- 日本のまつろわぬ神々
- 本朝霊域紀行
- 縄文聖地巡礼
- 日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)
- 神話の系譜―日本神話の源流をさぐる (講談社学術文庫)
- 日本の神話を考える (小学館ライブラリー)
- 天皇制―歴史・王権・大嘗祭 (The Bungei Critics)
【略図の本箱】
- ナムジ -大国主- 全4巻完結セット (中公文庫コミック版)
- 神武― 全4巻 完結セット(中公文庫―コミック版)
- ぼおるぺん 古事記 一
- ぼおるぺん古事記 二
- マッドメン―完全版 (ちくま文庫)
- 日本神話とアンパンマン (集英社新書)
- 古事記と日本書紀-カラー&図解ですぐわかる
- 現代思想 総特集=古事記 一三〇〇年目の真実
◎現代語で読む記紀
◎解釈をめぐって
◎連想された小説
- 白鳥の王子 ヤマトタケル―大和の巻 (角川文庫)
- 白鳥の王子ヤマトタケル 西戦の巻〈上〉 (角川文庫)
- 白鳥の王子ヤマトタケル〈西戦の巻 下〉
- 白鳥の王子 ヤマトタケル―東征の巻〈上〉 (角川文庫)
- 白鳥の王子 ヤマトタケル―東征の巻〈下〉 (角川文庫)
- 白鳥の王子 ヤマトタケル―終焉の巻 (角川文庫)
◎読んでおきたい漫画
- 火の鳥 全13巻セット (角川文庫)
- 火の鳥 1・黎明編
- 火の鳥 3・ヤマト編、宇宙編
- 暗黒神話 (集英社文庫―コミック版)
- 天孫降臨 (ヤングジャンプコミックス ワイド版)
- アマテラス 【コミックセット】
◎映像で観ずる神代