『それは情報ではない』
リチャード・S.ワーマン
届く情報、価値ある情報を見きわめにくい時代、一体どうそれらと向きあえばよいのかが、17章に分けてユーモラスに詳述されている。専門用語や「最新」知見に振り回されることなく、コアな部分をもう一度自分で考えるための手がかりとなる一冊だ。たとえば〈知ってるフリをして、知りたがりの欲求を煙幕で隠してしまうようなことを止めさえすれば、新しい情報を純粋に受け取ることが可能になる。知らないことを隠している限り、そのことを理解するのは、どんどん難しくなっていく〉。そう。これは「大事なことほど忘れてしまいがちなのが、人間の本性である」ことを知り尽くした賢人からの贈物。百冊のビジネス書・自己啓発書をせいらいと読むより、この1冊を自分へのプレゼントに。(oTo)
【大阪弁ミニミニ講座004】:せいらい
せいぜい、しっかりと精を出して。表記上は「せいだい」と書かれることが多いが、何しろ「よろがわのみるのんれはらららくらり(淀川の水飲んで腹だだ下り)」なので、耳に届くのは「せいらい」である。
【五感連想】
- 食べたくなるもの:グルメのサンドウィッチ(パーティ用、1980年まで)
- 聞きたくなる音楽:“Free bird”Lynyrd Skynyrd
- 想起する風景:ロサンゼルスのフリーウェイの立体交差
- 連想するモノやコト:メビウスの輪、エッシャーの無限階段、錯視
- つながる本:『クラブとサロン』小林章夫、高山宏、松岡正剛ほか